このブログは僕(ジュン)とエリカ、カノくんの3人のストーリー。あらゆるシェアリングを活用して、セレブライフを探求している。
今回はエリカと約束していたクリスマスデート。目的地はいつもより少し遠出の茨城県の「大洗」。エリカの希望で決めた場所なので、僕は行くのは初めてだ。何があるのかもよくわかっていない。立ち寄る場所は3箇所だと事前にエリカから聞いてはいる。
大洗までおよそ120km。長距離ということもあり、今回のクリスマスデートには、「Noleggio」で「BMWi8」をシェアさせてもらった。距離に応じて料金も変わってくるので、長距離の旅行には人気の一台。以前、人形町でねぎま鍋を食べに行ったときに利用させてもらったハイブリッドスポーツカーである。
「このヘッドライトとキドニーグリルのフェイスが格好いいのよね!」
BMWi8はエリカのお気に入りの一台。フォルムが美しいのもこの車の特徴だろう。僕はポップアップドアを開いて、エリカを助手席に座らせた。すらりと伸びた白い脚が、車内に栄える。
BMWi8の1.5L3気筒エンジンは、最大出力374psと最大トルク570Nmを発生し、わずか4.4秒で時速100kmまで加速することが可能だ。車は心地よいスピードで東京を離れ、大洗へと向かっていった。
「最初はどこで降りるの?」
「北関東自動車道の水戸・大洗ICから向かうは、めんたいパーク大洗よ」
「めんたい? あの明太子?」
大洗ICからすぐのところに「かねふく」が運営しているめんたいパーク大洗があった。どうやら工場見学のできる場所で、全国に4箇所もあるらしい。そう言われてみれば、エリカは明太子が好物だった。
「一度来てみたかったの!」
エリカは大興奮だ。まあ確かに明太子は美味しいので、僕もよく食べる。特に明太子のパスタは大好きだ。
「これこれ、これを食べてみたかったんだ。ジュンさんも一緒に食べよ」
フードコーナーでは様々な明太子おにぎりが販売していて、とても興味が湧いたが、エリカがおすすめしてくるのはおにぎりではなく、ソフトクリームだった。
「明太子のソフトクリーム??」
「名物のめんたいソフトよ」
そう言われてもまったくもって味が想像つかない。ソフトクリームって甘いイメージしかないからだ。でも抹茶アイスが美味しいくらいだから、明太子のアイスがあっても不思議ではないか。
「このプチプチ感、やみつきになりそう! 美味しいね!」
なるほど、こういう感触は斬新だ。恐る恐る食べてみると意外に美味しい。
「さあジュンさん、次に行こう!」
「ああ、次はどこなんだい?」
「水族館!!」
次の目的地は「アクアワールド大洗水族館」。7Fまである大きな水族館だ。館内はクリスマスのイルミネーションが施されていて、ムードもバッチリだった。
「ここって、サメの飼育数が日本一なのよ」
なるほど。肉食系の動物好きのエリカが興奮しているのはそのためなのか。
「ショーが始まっちゃう! 急いでオーシャンシアターに行かなきゃ!」
クリスマスにサメのショー? と、不安になったが、実際はイルカのショー。可愛いイルカの仕草や、ダイナミックな演技に大興奮。僕もエリカも子どものように歓声をあげていた。
「楽しかったー!! いつまでも観てられるわ」
「それじゃあ、クリスマスプレゼントにイルカのぬいぐるみ買っていこうか?」
「あら? ジュンさんクリスマスプレゼント用意していないの?」
少し冷たいエリカの視線。もちろん用意してきている。渡すタイミングはディナーのときにしようと思っていた。時間的にはそろそろか。
「お腹も空いてきたことだし、お食事にしましょう」
「次はどこに行くんだい?」
「大洗の海を一望できる場所にある海鮮和食レストランよ」
着いた場所は、「味ごよみ宮田」。メニューを見る感じだと、「あんこうの料理」をメインで扱っているようだ。
「あんこう鍋よ。しかも特別なあんこう鍋なの」
料理長が目の前であん肝を炒め始めた。通常のあんこう鍋よりも鍋に入れられたあん肝の量が格段に多い。
「これがこのお店の名物料理、どぶ汁ね。昔は船上での漁師食だったみたい。あんこうの水分だけで作っていたんだって。あん肝は、高カロリーで、ビタミンAやビタミンB12、ビタミンDを豊富に含んでいるから、肌にもいいし、老化防止にもなるのよ」
「アンチエイジングにはピッタリということか。それはいい」
少し冷え切った身体に鍋の温かさが染み渡る。あん肝の量が多いので、味も濃厚だ。精力アップは間違いない。そう考えると意味ありげな料理だ。
エリカの期待に満ちた目。
「いつまでも元気でいてください。メリークリスマス」
エリカのメリークリスマスという言葉で、BMWi8にクリスマスプレゼントを置き忘れてきてしまったことを思い出した。
まあいい。この後のスケジュールは僕が決めるとしよう。さて、どこでクリスマスプレゼントを渡そうか。どうやらエリカの期待には若さでも応える必要がありそうだ。