このブログは僕(ジュン)とエリカ、カノくんの3人のストーリー。あらゆるシェアリングを活用して、セレブライフを探求している。
新型コロナによる緊急事態宣言がようやく解除され、僕はエリカやカノくんと3人で久しぶりに東京を離れてゆっくりとくつろぐことに決めた。場所は以前にもバーベキューとクルージングを行った「浦安マリーナ」。
長すぎるコロナ禍の影響ですっかり生活様式も変わってしまった。待ちに待ったベーベキューができるというだけでもテンションが上がり、あまりにも楽しみすぎて前日の夜はほとんど眠れなかったぐらいだ。遠足前日の子どものようである。
当日の天候はあいにくの曇り、夕方からは雨予想となっていたが、自粛・自粛の日々を送ってストレスが膨大に溜まっているだけに、雨だからといって気分が滅入ることもない。開放感の中で2人とゆっくり過ごせるだけで充分だ。
「ジュンさん、お久しぶりです。天候を考えると今日は先にクルージングをして、後からバーベキューですね。バーベキューは屋根のある場所でできるので雨が降っていても問題ないです」
「確かに雲行きは怪しそうね」
ワクチン接種は2回とも終えているが、3人とももちろんマスク姿。密を避けての東京湾クルージングだが、感染対策は怠ることはない。もはやこれが日常的な光景である。
今回も「Noleggio」で、「Sea Ray 315 Sundancer」というクルーザーをシェアしている。
「うーん、クルーザーの運転も久しぶりだな」
「大丈夫ジュンさん? 腕が鈍っているんじゃない?」
そう言って微笑むエリカの表情はマスク越しでも魅力的だ。会えない期間が長いと、相手の長所に改めて気づくことができるのかもしれない。
クルーズ予定は約1.5時間。ディズニーランドを横目に見ながら、東京ゲートブリッジを抜けて、レインボーブリッジまで足を延ばす予定だった。しかしディズニーランドを過ぎた辺りから早くも雨が降り出し、風も強く波も高くなってきた。
「ジュンさん、予定よりも早く雨が降り出しましたね。どうします?」
「引き返すしかないな。ここで切り上げよう」
「残念。でも東京ゲートブリッジはうっすらと見えるわ。幻想的でこういう光景もいいかもね。非日常を味わえた感じがするもの」
降り出した雨の中、浦安マリーナに戻った僕らは身体を拭いて、すぐにバーベキューの準備に取りかかった。
「火が暖かいですね」
カノくんがそう呟くと、エリカもうなずいて、
「なんだか凄くお腹が空いてきちゃった」
と、早速食材の催促。
今日の日のために取り寄せた、とっておきの食材を披露する時間だ。
「凄―い!!」
2人が同時に歓声を上げる。僕は北海道から取り寄せた大きなホタテやカニ、トウモロコシやアスパラを網の上に置いていく。懐かしい香り。コロナ禍以前は頻繁にバーベキューをやっていたことを思い出した。
「昔は当たり前だったことですけど、こうしてまたバーベキューができるのってなにか感慨深いですね」
カノくんがそう言うと少し涙ぐんでいる。
「こういう事態になって初めて、当たり前のことができるって幸せなことだったんだって気づくのよね」
この中で、コロナ禍による一番の被害を受けているのは、CAのエリカで間違いない。口には出さないがかなりの苦労を強いられてきたはずだ。悔しい思いもいっぱいしてきたことだろう。
「Withコロナで生活様式は変わってしまったが、しっかりと対策を施していけば、以前のように楽しめる時間は必ず確保できる。そして今まで以上にそのありがたさを感じることができるようになり、充実したひとときを過ごせるんだ。まずは、3人、無事にこの日を迎えられたことを祝おう。乾杯!」
僕ら3人はささやかながらシャンペンで乾杯をした。
「海の開放感の中で食べる海鮮はやっぱり美味しい!」
エリカは笑顔でホタテを味わっている。東京からここに来るまでの張り詰めた表情はすっかり消えていた。やはり人間には定期的に自然の中で日々のストレスを忘れて楽しむ時間が必要なのだ。
「しかも、今回は肉も奮発したぞ。僕とカノくんからエリカへのプレゼントだよ。神戸牛と松阪牛だ」
「高級和牛じゃない、美味しそう!! でも、ジュンさんはいいとしても、カノくんは大丈夫なの? テレワークの普及でオフィスビルから撤退する企業も多くなっているから、不動産投資厳しいんじゃないの」
やや心配そうにエリカはカノくんを見つめた。
「大丈夫ですよ。リスクヘッジについては、ジュンさんに以前からしっかり教え込んでいただいていますので。ビットコインの爆上がりで、不動産投資分はカバーできています」
コロナ禍でビジネスシーンも様変わりした。その環境に適応できる者や企業が生き残る。それは昔も今も変わりはない。環境の変化に対応することは困難ではあるが、不可能ではない。そのためにもこういったパワーを充電できるひとときは貴重なのだ。
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