アストンマーチンをシェアして、鬼平の軍鶏鍋デート「玉ひで」:東京 人形町

このブログは僕(ジュン)とエリカ、カノくんの3人のストーリー。あらゆるシェアリングを活用して、セレブライフを探求している。

先日、実はカノくんが抜け駆けをして、エリカと八王子でデートしていたと聞きつけた。しかも「Noleggio」でニューラインナップされた「ランボルギーニ ウラカンペルフォルマンテ スパイダー」をシェアしてのデートだったと知り、ちょっと焦りを感じた僕は、すぐにエリカを週末のディナーに誘った。

カノくんに真っ向から対向するのはやや大人気ないが、向こうがニューラインナップでくるのであれば、こちらももちろんニューラインナップを用意するしかない。ということで、3月15日に入庫したばかりの「アストンマーチンV12ヴァンテージS」をシェア。

ASTON MARTIN

V型12気筒DOHCは、最高出力が573ps、最大トルクは620Nm。最高速度は330km/h。まさに優越したという意味を持つVantageのグレード名に相応しい英国の高級スポーツカーである。

今日は遠出ということでもなく、中央区の人形町までのデートなので、安全運転第一ではあるが、道すがらその雰囲気を充分に味わうことができるだろう。

cockpit

なお、車内は右ハンドルで、軽量化された7速シングルクラッチAMTとなっている。スピードだけでなく、都内の渋滞も運転していて苦にならない設計だ。

待ち合わせ場所で車内に乗り込んだエリカも、新しいスポーツカーに興味津々。

「ジュンさんとのデートは、いつもいろいろな高級車に乗れるから、それだけでも楽しい!」

エリカの喜んでいる笑顔を見て、やはりカノくんよりもニューラインナップを先にシェアして良かった。

「今日は人形町のどこのお店に連れて行ってくれるの?」

前回のカノくんとのデートが歴史を感じさせる和食デートで、かなりご機嫌だったと聞いていたので、今回はこちらも歴史深い和のお店を選択した。

「江戸時代から続いている五鉄の軍鶏鍋だよ」

「五鉄の軍鶏鍋? あれ、どっかで聞いたことあるな。食べたことはないけど・・・・・・ どこで聞いたんだろう」

人形町の中心部にほど近い「玉ひで」が、今日のデートの舞台だ。

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都内のドライブを楽しんだ後、僕たちは車を停めて、玉ひでへと向かった。お店の外観からはそこまで歴史を感じさせない。

「鳥料理のお店なのね」

「創業は宝暦10年だよ」

「それっていつ?」

「江戸時代さ。宝暦10年といえば、その前年に金沢城と兼六園で有名な蓮池御殿が全焼してる。ほら、金沢には以前に旅行に行ったことがあるだろ」

と聞いてもエリカは不思議そうな表情だ。

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店内は江戸時代を感じさせる雰囲気。

「創業となる宝暦10年の30年後ぐらいに活躍した有名人は、エリカも知っていると思うよ」

「それって西暦何年の話なの?」

「だいたい1790年くらいかな」

「その時代の有名人? 誰?」

席について、料理が運ばれてきても、エリカはまだ何も気づいていないようだ。

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「すごい! 鳥料理づくしね! うん、美味ししい」

「ここのメインはやっぱり軍鶏鍋だよ。ほら、みんなで軍鶏鍋食べてるシーン覚えてない?時代劇のドラマでさ」

「ヒントちょうだいよ」

「火付盗賊改方長官の長谷川平蔵」

「え? 鬼の平蔵のこと? あっ、そうか、その五鉄なのか」

「鬼平はグルメ家としても有名だったからね。よく通った五鉄のモデルがこの玉ひでなんだ。つまりこれから出てくるのは鬼平も好物にしていた軍鶏鍋ってこと」

実はエリカは歴史好きで、時代劇や歌舞伎も好んで観る。池波正太郎の鬼平犯科帳は大好きな作品のひとつだ。もちろん僕はそのことを事前に知っており、この店を選んだ。

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軍鶏肉のぶつ切りに、ゴボウ、しらたき、焼豆腐にネギ。上級、川俣軍鶏すき焼きだ。ただ美味しいだけでなく、あの鬼平が食べていた場所で、鬼平と同じ料理を食べていると考えるだけで感慨深い。実際の五鉄はもっと東の墨田区にあったそうだが、残っているのは立て札だけ。だからここが、現代までに伝わる鬼平の密偵たちが集まる料理屋だったことになる。同じ事を考えているエリカのテンションも爆上がりだ。

アストンマーチンV12ヴァンテージSからの鬼平の五鉄の軍鶏鍋へのギャップは、申し訳ないがカノくんのデートよりはるかにインパクトがあるだろう。

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「そしてこっちが、玉ひでの名物、日本親子丼」

これでもかというぐらい鳥料理を堪能できる。牛肉や豚肉よりもさっぱりしているので、たくさんのメニューを食べられるというのも嬉しい。

エリカの飲むお酒の量もいつもより多めだ。明らかに興奮しているのがわかった。

「今日もとても楽しいデートありがとうジュンさん!」 店を出ると、酔った勢いからか人目をはばからずエリカが腕に絡んできた。おそらくここまでの展開はカノくんには作れなかっただろう。今晩はまだ時間に余裕がある。ふたりで楽しむ時間はたっぷりあるのだ。充実感いっぱいで僕は酔ったエリカをアストンマーチンV12ヴァンテージSの助手席に乗せた。

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