このブログは僕(ジュン)とエリカ、カノくんの3人のストーリー。あらゆるシェアリングを活用して、セレブライフを探求している。
一時期に比べて人の動きも活発になってきた中、僕はエリカを誘って夜景を楽しめる夜の浅草デート! 今回もNoleggioでスーパーカーをシェアさせていただき、白のフェラーリ458を運転していざ下町浅草へ。
「ねえジュンさん、このフェラーリって2年前のクリスマスのとき、六本木に乗っていった車じゃない?」
「さすがエリカ、よく覚えてくれた! Noleggioじゃあ、赤のフェラーリ430スパイダーもシェアできるから何度か利用してきたけど、こっちのフェラーリ458スパイダーの方が格上なんだよ。なんせ、1000万円ものオプション装備もしているしね」
V8エンジンで、アクセルを踏み込んで時速100kmに到達するまでにわずか3.4秒。
「あの時はこのフェラーリに乗って六本木へ行って、鬼滅の刃の映画観たのよねー。懐かしい、もう2年も経つんだ!」
フェラーリの右の助手席でエリカは綺麗で長い足を組み替えながらそう言った。
「エリカのことだから、その後で何を食べたのか覚えているんじゃないか?」
「もちろん! ステーキよ!」
「その通り! 今日も都内だけどもっと北だね」
「人形町?」
「もう少し北だな」
「じゃあ、上野動物園? 時間的には厳しいんじゃない?」
「もう少しシブい感じかな。今日はステーキじゃなくて、エリカの大好物のすき焼きだよ」
日暮れ近くではあるが、天気は快晴。平日ということもあって首都高もそれほど混雑はしていない。ドライブには最適だ。フェラーリ458のレスポンスの良さを満喫しつつ、僕らは台東区浅草に着いた。
「花やしき? でも入園時間は18時までよね? もう間に合わないんじゃないの?」
目的地は確かに浅草花やしきのすぐ近くだ。この辺りは美味しいお肉の店がとても多い。
「このお店?」
外観の雰囲気はまさに東京下町。昭和を思い出させてくれる貴重な場所だ。
浅草ひさご通りに創業130年を超える老舗の「米久本店」がある。
お店に入ってもなかなか独特の雰囲気。玄関にある太鼓は来客の数に合わせて打たれる仕組みだ。
コロナ禍も一段落し、海外から来日するお客が増えたことで、CAのエリカも最近はようやく忙しくなっていた。疲れを癒やし、気分転換するのにはこういった下町情緒を味わうのはちょうどいい。
今ままでにないかわったムードに、エリカも最初は驚いていた。
しかし、名物のすき焼きが運ばれてきて焼き始めると、すぐに目の色が変わる。
春菊にネギ、お豆腐にしらたき、これはもうすき焼きの具材では鉄板だ。
そこに美味しそうなサシの入った牛肉。
これを卵につけて食べる。
僕は運転があるのでお酒は飲めないが、エリカは冷酒も味わいながら、お肉を頬張っていた。
「美味しいー! すき焼きってやっぱり美味しいね!!」
今回の目的は米久本店のすき焼きを味わうだけではない。
ここから夜の浅草の散策だ。
下町情緒漂う昼間の浅草とは異なる光景が広がっているのを、ぜひエリカに見て欲しかった。
すき焼きをお腹いっぱい堪能した僕たちは、ひさご通りから閉園している夜の花やしきを横手に浅草寺へ徒歩で向かった。
2003年からこの一帯はライトアップされて、昼間にはない浅草の味わいを感じさせてくれるようになっている。
「ねえ、ジュンさん、昼間は気づかなかったけど、見て」
エリカが指さした先には、イルミネーションされた浅草寺の五重塔と、東京スカイツリー。
作られた時代はまったく違う建築物だが、バラバラな感じはまったくしない。
むしろ一体感すら感じ、最高に美しいコラボレーションだ。
「きれいー! 場違いかもしれないけど、和風のクリスマスイルミネーションって感じね!」
僕らはしばらくこの光景に見とれていた。
都内ではあるものの、その喧騒をすっかり鎮めていて、実に厳かなムードだ。
「さあ、それじゃあ、浅草寺内の夜の散歩をしようか」
心地よい風が吹き抜けていく中、僕はエリカの手を引きながら歩き出した。
聖観音像が安置されている浅草寺本堂へ。
浅草寺ならではの大提灯。
「ここに安置されている聖観世音菩薩様には、願い事を叶えてくれる御利益があるそうだよ」
「じゃあ、ジュンさんが早速次のデートに誘ってくれるようにお願いしなくちゃ」
僕らは参拝した後、宝蔵門を出た。
「なんか、昼間とは雰囲気が違うね。とっても幻想的・・・」
ほろ酔い気分で歩くエリカはそう言って僕の手を握りしめた。
宝蔵門から雷門までは、およそ250mの石畳の参道が続いている。
両脇には80以上のお店が連なっている仲見世通りだ。
昼間は観光客で賑わっているが、夜はお店が開いているわけでもないので、ひっそりとしている。
「ジュンさん、今日はすき焼きがとても美味しかったし、とてもきれいなイルミネーションも見られて楽しかったわ!」
こんな幻想的な夜景の中では、エリカの笑顔もいつもと違って見えた。
「さ、フェラーリに乗って、夜のドライブも楽しもうか」 まだまだ夜は楽しめそうだ。