このブログは僕(ジュン)とエリカ、カノくんの3人のストーリー。あらゆるシェアリングを活用して、セレブライフを探求している。
ここ最近は僕がずっとエリカを独占してきたが、今回は恋敵のカノくんが久しぶりに登場だ。
円安ドル高が加速して1990年6月以来となる1ドル155円まで日本円は急落。
その影響でカノくんの不動産投資サイトは海外からの依頼殺到で大繁盛。
かなり多忙でなかなかデートに誘う機会もなかったらしいのだが、はたしてどうなることか・・・・・・
エリカさんとのデートは実に2023年8月以来となるから9ヶ月ぶり。
その期間の休日は片手で数えられるほど。
さすがに気分転換しなければと、今回Noleggioでベントレー・コンチネンタルGTをシェアさせていただき、ディナーに誘った。
「ほんとうに久しぶりね、カノくん。ずいぶん顔がやつれてるけど大丈夫? きちんと食事や睡眠とれてるの?」
待ち合わせ場所につくとすぐに助手席のドアを開いてエリカさんが乗り込んできた。
この香りをかぐのも久しぶりだ。
この時間だけでも十分過ぎるくらいに癒やされる。
「ベントレーいいわよね、私この英国の丁寧で高級感たっぷりのラグジュアリー大好きなの!」
さすがエリカさん、美貌だけでなくパワフルなところも相変わらず健在だ。
この元気な部分もエリカさんの魅力のひとつ。
やはり自分がエリカさんに強く惹かれていることを再確認した。
大切な人を乗せているのだから、運転には細心の注意をしなければ。
ベントレーに積まれているフォルクスワーゲン製の6.0LW型12気筒ツインターボエンジンは、この巨体をわずか4.8秒で時速100kmまで加速する性能を秘めている。
ハンドルを握る手に力が入った。
「今日はどんなお店に連れて行ってくれるのかな?」
「いろいろなフレンチが楽しめるお店ですよ。ワインも美味しいですし、エリカさんも絶対気に入るはずです」
「楽しみー!!」
「ここです。俺のフレンチ神楽坂店」
「あー! 銀座や青山にもあるわよね、看板は見たことあるけど入るのは初めて」
エリカさんを予約した席にエスコートし、ディナースタート。
「いつも私だけアルコールでゴメンね」
運転があるのでお酒は飲めないが、エリカさんの酔っている姿を見られるだけで十分だ。
「ジュレにウニが乗ってる、美味しそうー!」
まずは冷前菜のコンソメジュレ。
ウニの他にも海老やホタテも入っている贅沢な一品。
続いて鮮魚のカルパッチョ。
やはり名店はサラダが美味しい!
俺の株式会社は2009年に参入した比較的新しい企業。
俺のフレンチ以外にも俺のうなぎや、俺の天ぷらバルなどいろいろなジャンルに挑戦している新鋭だ。
ミシュラン星付き級のシェフにもかかわらず、高級店の1/3の価格でお客様に提供したいという企業理念通り、リーゾナブルでいて味は格別。
アラカルトも選択肢が豊富。
「どれも美味しいし、赤ワインに合う! お肉もあるのかな?」
さすがお肉大好きのエリカさんだ。
「わあー、ロッシーニね! 彼の作曲した曲も好きだけど、何といってもこのステーキ料理が最高!」
ロッシーニはミディアムレアに焼いた牛フィレ肉に、高級食材のフォアグラとトリュフを組み合わせた最高のステーキだ。
エリカさんは赤ワインとロッシーニに大満足の様子で満面の笑みを浮かべている。
女神のようなこの笑顔を見ればまだ10連勤はいける元気が沸いてきた。
「けっこうお腹いっぱいだけど、まだ出てくるのね! カニのリゾット?」
エリカさんの言うとおり、渡り蟹のトマトクリームリゾットでシメだ。
デザートには神楽坂シェフ自慢のブリュレ。
この価格でこれだけの味とボリュームのフレンチが食べられるなんて信じられない。
エリカさんもすっかりご機嫌で、僕を見つめている。
瞳には感謝の文字。
その奥にはもっと深い感情があってくれると嬉しいのだが・・・ まあ今日はエリカさんとディナーを堪能できたので満足だ。